【初心者向け】ロードバイクのための筋トレ・けがをしないための体作りのポイントとは #154|パーソナルトレーニング

2021/04/26 ロードバイク
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 ロードバイクは日常では味わえないスピード感や、風を切る爽快感を味わえます。

しかし、ロードバイク人口の増加に伴い、ケガをする人も増えています。

 ツール・ド・フランスの選手を見ると、とても細身の方が多いですが、これは上半身の筋肉をつけると体が重くなってしまい、疲れやすくなったり、スピードが落ちてしまうから。

しかし、筋トレを正しく行うことで、特に初心者の方はロードバイクを快適に乗れるようになるだけでなく、ケガを予防する効果も望めます。

 

 



◆ロードバイクでよく起こるケガは

●落車によるケガ…地面に倒れたときに手首、首、腰などの関節
●一部の筋肉を使いすぎること(オーバーユース)によるケガ…膝・お尻・腰・背中
●漕ぎ方が悪い・姿勢が悪いことによるけが…膝・お尻・腰・背中

などがあります。

 まずは、自分の身体のどこがケガをしやすいのか知るため、柔軟性のチェック・体幹の力の出やすさのチェックを最初に行うことを勧めます。

 

●やり方

①ゴブレットスクワットで股関節の柔軟性をチェック(膝や内もも・お尻周りのケガのリスクを知る)

②立ったまま、お腹にパンチを当てられそうになった時のように腹筋にぐっとを力を入れて、呼吸をしても維持していられるか(腰のケガのリスクを知る)

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◆筋トレを行うことでペダルを漕ぎやすくなる
 

ロードバイクに乗っている時の特徴として、常に全身の筋肉が働いている、ということが挙げられます。

●上半身…主にバランスをとるために力を出し続けている
→鍛えたほうがいい筋肉:大胸筋・背部の筋肉全体・三角筋全体・上腕三頭筋

●下半身…推進力を発揮している
→鍛えたほうがいい筋肉:臀筋群・ハムストリング・内転筋群・大腿四頭筋。特に殿筋群とハムストリングはほかの筋肉より長い時間力を発揮している。

●体幹…姿勢を安定する&姿勢が安定するためペダルをこぐ力を発揮しやすくなる
→鍛えたほうがいい筋肉:腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋群

 つまり、全身の筋肉を鍛えてバランスを整えることが必要だということです。

 

 


◆ロードバイクに効果的な筋トレ【下半身】
①ハイバースクワット

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【効果】
・膝周りや股関節のケガ予防
・ペダルを回すための下半身の筋力を全体的に鍛えられる。

【ポイント】
・股関節を大きく動かして、フルスクワットまでしゃがむフォームを目指す。
→殿筋群や内転筋群などの股関節の筋肉を全体的に鍛えられるため、ペダルをこぐときに大きな股関節の力を使いやすくなる。

・膝にかかる負担も減らせるので、膝のケガの予防にもつながる

 

②ルーマニアンデッドリフト

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【効果】
・膝の前側を痛めやすい方は、ハムストリングが弱い可能性がある。ハムストリングを鍛えることで、膝の周りの筋肉のバランスが整い、膝の前側のケガを予防する効果が望める。

・スクワットと同じ下半身のトレーニングだが、強い推進力を生みだす殿筋群とハムストリングにより強い負荷を与えられる。

【ポイント】
・膝を10度くらい曲げて行うことで殿筋群への刺激が高まる。

・上体が地面と平行になるくらいまでできるように、「1回1回より深く」を意識して、柔軟性も同時に高める。

 

③リバースランジ

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【効果】
・膝がまっすぐに動く様に正しい動きを習得できることで、ペダルを回すときの膝の悪い動き(膝が内側に入ったり外側に向いたり)を予防し膝のケガを予防できる。

・他のランジよりも推進力に繋がりやすいランジの種類。

【ポイント】
・前側の足に体重を8割乗せて、立ち上がる時に力強く立ち上がることで、より推進力に繋がりやすくなる。

 


◆ロードバイクに効果的な筋トレ【上半身】
①プランク

 

【効果】
・腰周りのケガの予防
・ペダルを回す力を発揮しやすくする

【ポイント】
・お腹の力を全力で入れて、体幹の筋力を高める。
・腰幅程度に足を開いて、殿筋群にも力を入れながら体勢をキープする。
※呼吸は止めずに行いますが、特に息を吐くときに力が抜けやすいので、力を入れ続けるように意識する

 

②ベントオーバーロウイング

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【効果】
・ロードバイクに乗っている時の前傾姿勢を安定させる・推進力を発揮しやすくする

【ポイント】
・体幹にも力を入れて、前傾角度を保ったままバーベルを引く

 

③ベンチプレス

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【効果】
・ロードバイクに乗っている時の姿勢を安定させる・推進力を発揮しやすくする

【ポイント】
・足と体幹にも力を入れて、全身でバーベルを押すフォームと意識をする

 一人でトレーニングを行うときは、いずれも10回×3セットから始めてみてください。10回程度できる重量は、関節に大きな負担をかけずに関節を強くすることができ、筋肉量も増えやすい重量のため、初心者にはおすすめです(プランクは30秒×3セットから)。

 


◆ロードバイク以外の自転車に乗る時に意識するといいこと

ロードバイクに限らず、普段自転車に乗る時にもちょっとした意識をするとケガを防げます。

 たとえば「乗り降りが楽だから」という理由でサドルを下げすぎると、膝に負担がかかりやすくなってしまいます。サドルに乗ったまま停止した時にかかとが浮いてつま先が付くくらいの高さで、ペダルをこいでいる時に適度に上半身が前傾する高さがこぎやすく、ケガのリスクも抑えられます。

●筋トレ効果を高める乗り方

・前傾姿勢を長時間維持→腹部や背部の体幹部の筋肉を鍛えられる
・ペダルの回転数とペダルの重さを高める→下半身と体幹の筋肉群をより鍛えられる。

腹斜筋への刺激が強くなる

 筋トレのように筋肥大させたいなら、基本的にはギアを重くして1回1回力強くペダルをこぐ意識で、できるだけこぎ続ける(足に疲労物質がたまってパンパンになるまでこぎ続ける)のがおすすめです。

※ただし長時間ロードバイクで走り続けるためには、軽めのギアで高回転が一般的。ケイデンス90を維持するギア比が目安と言われています。初心者が重いギアで走り続けると膝のケガのリスクが高まるので、気を付けましょう。

 


まとめ
 運動に慣れていない人に関しては、ロードバイクで筋トレの効果を得ようと負荷をかけると、膝や腰などの関節のケガをするリスクが高まります。

 筋トレで筋肉や関節の土台や伸びしろを高めながら、ロードバイクに乗ってスピードや体力を高めていく、と分けて考えたほうが安全で効果的だと思います。

 

※参考
「Intrinsic factors, performance and dynamic kinematics in optimisation of cycling biomechanics」Manuscript based thesis presented for the Degree of Doctor of Philosophy in EXERCISE SCIENCE at the University of Cape Town Division of Exercise Science and Sports Medicine Department of Human Biology, Faculty of Health Sciences by Wendy Holliday

Electromyographic analysis of hip adductor muscles during incremental fatiguing pedaling exercise Kohei Watanabe , Keisho Katayama, Koji Ishida, Hiroshi Akima

 

 

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