#48 ベンチプレスをすると可動域が狭くなる?ボールが投げられない?

Photo by Jose Francisco Morales on Unsplash

「筋トレをすると可動域が狭くなる」というせりふは何となく間違っているというのはわかるけれど、どうも説明は上手くできない…

その様な方に、今回はベンチプレスに関しての記事を書いていきたいと思います。

①本当に可動域は狭くなるの?

筋トレをすると可動域が狭くなるケースはいくつかあります。

・筋肉痛があるとき

痛みがあると、人間は反射的に縮こまろうとします。お腹が痛い時に、身体を自然に丸めてしまうのと同じですね。

・トレーニング直後

極度に激しくおこなう筋トレの直後は疲労などのために、筋肉が動きにくくなりスポーツの動きが硬くなることもあります。またそのままストレッチやケアを行わないと可動域が狭くなります。

・トレーニングの内容が悪い場合

例えば手幅を一杯に広げて可動域を狭めたベンチプレスのみを行っていた場合、肩回りなどの可動域は狭くなりボールを投げる時に怪我をしやすくなるでしょう。

 

 

 

 

②トレーニングの内容はどうすればいい?

筋肉痛や疲労困憊まで行った筋トレの直後はどうしても可動域は狭まってしまいます。

ではトレーニングの内容についてはどうでしょうか。

 

  • トレーニングそのものの可動域について

まず見ていただきたいのはベンチプレスを横からみた画像とピッチャーの投げる瞬間の画像です。

 

 

 

 

 

Photo by Jose Francisco Morales on Unsplash

 

肘の位置に注意してみていただきたいのですが、大体同じ位置まで体の後ろまで移動しているのが何となく分かるかと思います。

これはどちらも同じくらい関節の可動域を大きく使っているといえますので、ベンチプレスをすることで可動域が狭くなるとは一概には言えないこととなります。腕の長い外国の方なんかはさらに顕著です。

レイン・ノートンさんのベンチプレス

しかし手幅が広すぎると可動域は狭まってしまいます。

そのためベンチプレスを広い手幅のみで行っている方は可動域が狭くならないために手幅を改善するなどの、工夫が必要です。

 

  • ダンベルだけで行う場合

ベンチプレスよりダンベルの方が可動域が広い→スポーツに活きる筋肉を作りやすい

という考えがあります。しかしダンベル・バーベルは一長一短です。

一番のダンベルのデメリットは重量が軽くなってしまうことです。

これは筋力を向上するという目的には不適切になりやすく、ダンベルよりもバーベルを使用したほうが高重量を扱えるため筋力は向上しやすくなります。そのためスポーツ選手は、重量と可動域の2種類の負荷を与えられるように工夫をすることが必要です。トレーニングの順番の例として、

例1)ベンチプレス→ダンベルプレス
例2)ベンチプレス→プッシュアップバーを使ってプッシュアップ
例3)ワイドグリップベンチプレス→ナローグリップベンチプレス

というように、特にトレーニング始めたての方にはベンチプレスの後に可動域の広い種目を組み込む工夫はお勧めしています。筋肥大もしやすくなりますしね。

またバーベルベンチプレスにはワイドグリップはスポーツ選手にはあまり勧めないという議論があります。理由としては肩を怪我しやすいということや、可動域が狭いからということが多く言われています。

個人的にはワイドグリップはダメというのではなく、ワイドグリップで高重量を扱えれば筋力を高められますので、メインは一番高重量を扱える手幅で数セット→補助種目で可動域の広い種目、というような工夫をした方が良いメニュー構成だと思います。

これはスモウデッドリフトやワイドスタンススクワットにもある程度当てはまると考えています。ルーマニアンデッドリフトを120Kg×10回やる人より、スモウデッドリフト200Kg×1回出来る人の方が強いですからね(スポーツによります)。

 

③ベンチプレスは下半身の強さも必要

もう1点大切なことが、ベンチプレスをやるなら同じかそれ以上下半身のトレーニングを行わなければいけないということです。

皆さんの中にはベンチプレスをやった後に

「めっちゃ胸と腕がぱんぱんや!この腕ならすごいボールが投げれそう!」

と感じたことがある人いませんか?そして思い切り投げたのはいいけど、大した球が投げられなくてもやっとした人いませんか?

もちろん筋トレの疲労のせいもありますが、この時いわゆる「腕投げ」になってしまっている方もとても多いです。上半身に意識が行き過ぎていたり、下半身の力を意識できなくなってしまうためですね。

またベンチプレスはスクワットなどに比べると楽なため、ベンチプレスばかりトレーニングしてしまうという方も多くみてきました。そうすると下半身の筋力不足のためにボールに重さが乗らなくなってしまったり、伸びが無くなってしまい、筋トレはスポーツには悪影響を及ぼすと考えてしまいがちです。

上半身の可動域を効率よく使うためには、下半身の土台が必要ということをお忘れずにベンチプレスしてください。

 

まとめ

最近は論文を読んで、その論文から可動域は広がる・狭くなる、という結論を導き出し自分の答えにしている方をよく見かけます。

それはとても大切なことですが、その次のステップとしてトレーニングの動作やプログラムを見直してみるのはいかがでしょうか。ベンチプレスでは手の幅を見直してみたり、可動域の広い種目を行えているか、などといった点です。

また筋力を高めたいと考えている方は、ベンチプレスは可動域が狭いからダンベルをすればいい、という結論には最初からならないと思いますので、色々な工夫を行うことが必要になってきます。(色々な考え方や個人個人の身体に合わせることは必要だと思います)

 

トレーニングはスポーツと一緒で白か黒かではなく、グレーゾーンに最適な答えがあるものです。

それは自分でトレーニングのデータをとって考えたりすることでわかることが多いですので、探求心やアイディアが大切だと私自身感じています。

みなさんにも強くなるためのいいアイディアがありましたらせひ教えてください。